日本自閉症スペクトラム学会第15回研究大会を、平成28年8月27日(土)・28日(日)の2日間、白百合女子大学で開催致します。開催まであと4か月となりました。大会事務局スタッフは、研究大会の無事開催と盛会を祈りつつ日々の準備に追われております。
本学は、東京都調布市緑ヶ丘の京王線仙川駅から徒歩10分ほどの地にあります。都心から少し離れていますが、キャンパスでは木々の緑や四季折々の花々や小鳥や小動物が、教職員や勉学に励む学生たちの気持ちを和ませてくれます。まだ寒さ厳しい早春に咲く凛とした紅白の梅の花、4月に豪華絢爛に咲き誇って新入生を迎える桜、今年もキャンパスはいつものように自然の恵みの中にあります。研究大会期間中は残暑を避けて、緑深いキャンパス内の散策を楽しんで頂けると思います。多くの皆様の研究大会へのご参加をお待ち致します。
今回の研究大会メインテーマは「自閉症スペクトラムの臨床と研究 ―異領域連携の最前線―」と致しました。この10年ほどの間に、科学は急速に大きな展開を見せています。夢のまた夢として想像するだけであったことが次々と現実となって私達を驚かせ、感激させました。このような科学の発展によって、これまで結び付かなかった領域が連携して、新たな知見に基づいて発達障害を理解し支援を模索することが可能になってきています。本研究大会では、異なる領域の研究者から発達障害に関連する最新の情報を提供して頂く教育講演とシンポジウムを企画致しました。お話しいただく先生方は、現在のように多くの研究領域が発達障害に注目するようになるずっと以前から、それぞれの専門分野において発達の問題に着目して研究と臨床を行ってこられました。いわば異分野融合研究のパイオニアといえる先生方です。
医学者の相原正男先生は、認知神経心理学や神経生理学の観点から子どもの神経疾患や発達障害の臨床と研究を進めてこられました。特別教育講演では「認知神経科学よりみた社会脳の発達とその障害 ―発達障害を理解するために―」と題してお話しいただきます。実験心理学者の齊藤智先生は、人間の認知と行動の柔軟性を実行機能という心の働きに注目して実証的研究を進めておられます。教育講演では、実行機能に関連する記憶機能としてのワーキングメモリを中心に「ワーキングメモリ研究の理論的展開と応用可能性」についてお話しいただきます。日本自閉症スペクトラム学会学会員の小児神経科医の宮尾益知先生は、皆様は既にご存知のように発達障害の臨床と研究に精力的に邁進され続けておられます。医学領域のみならず、心理、教育、社会福祉、さらに工学、マスコミ等々と多領域の専門家との垣根を設けない幅広い交流によって、子どもから成人を含んだ発達障害の理解や支援に関して発想の転換や斬新な展開を示して下さっています。その多くの異分野のお仲間の中から、大会企画シンポジウムではロボット研究の先端を行く先生方にお集まりいただき「自閉症スペクトラムと教育工学―ロボット研究」をテーマにシンポジウムを行って頂きます。
研究発表や学会企画シンポジウムと共に、これらの大会企画にも是非ご参加くださいますようお誘い申し上げます。詳しくは日程表をご参照ください。なお、研究発表の時間設定は、演題数等により今後変更の可能性がございますことをご了承ください。
大会要項
会 期: | 2016年 8月27日(土)・28日(日) | |
会 場: | 白百合女子大学 (東京都調布市緑ヶ丘1-25) | |
メインテーマ: | 「自閉症スペクトラムの臨床と研究 ― 異領域連携の最前線 ―」 | |
大会会長: | 五十嵐一枝(白百合女子大学) | |
大会事務局: | 白百合女子大学 五十嵐研究室 | |
大会内容: | ⇒第15回研究大会プログラム new 予約参加費払込 締切6月30日(木) ※振込をされた方には参加票をお送りします 参加費払込 締切6月15日(水) 原稿送付 締切5月20日(金) | |
※ 非会員の方は、大会当日に「当日受付」にお越しください。 ※ 会員限定の予約参加(参加費振込)は締切日を過ぎましたので受付終了とさせていただきます。予約参加をされなかった方は、当日受付にて参加費をお支払いください。 |